この度は御愁傷様です
葬式だの死後の世界だの、最近「死」について考えることが多くて、
(とはいっても、まったく死にたいわけではなくて、その反対)
ついそんな関連の本やマンガに手が伸びてしまう。
というわけで、『この度は御愁傷様です』。
この度は御愁傷様です (モーニングKC)
宮本 福助
講談社 2008-07-23
by G-Tools
「遺産分配はダーツで決めろ」と遺言して死んだ、親父に翻弄される中年三兄弟(と、その息子)。
何の仕事をしていたかもわからない、あまり家にいなくて
とにかく遊び人だった父親。
死後、親父がAV監督だったこと、たくさんの愛人がいたことなどが次々とわかり、
三兄弟は、そのたびに右往左往させられる。
遺産分配の行方は? 噂の隠し財産は?
くだらないことを言い遺して、死後に家族を右往左往させる。
そんな生き方に、ちょっと憧れます。
死後を一生懸命考えて、何か仕掛けて、
それに乗ってくれる家族にも憧れます。
文句なく面白い喜劇なのですが、なんとなく物悲しい。
それは「死」を扱っているからかもしれませんし、
上質な喜劇には、少し悲しさがあるからなのかもしれません。
この作品、マンガでももちろん十二分におもしろいのだけれど、
舞台が小さい家とその廻りということで、舞台かドラマにすると面白そう。
『時間ですよ』的なドラマだと、毎回ドキドキハラハラ。
MBSでお昼の13時くらいからのドラマ枠でもいいな。