団地な人々の心を揺さぶる『スラム団地』
昨年、運命的な出会い(?)をした、松田奈緒子さんの
エッセイマンガ『スラム団地』が発売されていました。
松田奈緒子さんについて以前書いたのはコチラ
→ 2008年 最大の収穫?
- 作者: 松田奈緒子
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/01/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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子どもの頃、団地で暮らした松田姉妹の日常を描いたエッセイ。
あまり裕福ではないけれど楽しそうな家族の様子、学校でのアレコレなどが綴られます。
わたし自身、ちょっと形態は違いますけど「団地」で育ったので、
親近感が溢れまくり、今まで以上にファンになってしまいます。
中学の同級生に「マッチと結婚する」といっている人がいたり、
ドリフを見た話を学校でしていたりという背景から見ると、
どうもわたしよりは年齢が上のよう。40歳くらいかな? と、
年齢も違いますし、住んでいた地域も違います。
もちろん家庭環境も、団地の種類も違いますけど、
でも相通じる何かを感じます。この感覚は団地育ちの人なら
誰でも知っているし、解るものかもしれません。
『団地ともお』を読んで、懐かしさを感じる人にはオススメ。
もちろん、団地とは何の関係もない人でも楽しく読めます。
- 作者: 小田扉
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/01/30
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 6回
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団地って、同じくらいの収入や家族構成の人たちが、
同じような間取りの中で、同じような暮らしをしていることが多いですよね。
『スラム団地』の中でも、向かいの団地を見たとき、
同じ部屋の同じような位置にテレビがあり、みんなが『ドリフ』を見ていたという
エピソードがありましたが、団地暮らしってこのエピソードに集約される気がします。
それぞれが自分の好きな、個性のある生活をしていると思っているのに、
収入や間取りや家族構成が似ていると、
結局同じような没個性の生活をしてしまうという不思議。
とくに新築の団地だと、同じくらいの年の子どもが多くて、
同じ学校に通って、同じ公園で遊ぶから余計なんでしょうね。
「あのテレビ番組をみていないと会話についていけない」なんてことが
なくなっていますから、今は違うのかもしれませんけど。
(メカタ)