群青学舎
最初に買った小説が小松左京『コップ一杯の戦争』で、
筒井康隆や星新一のショートショートを激しく愛したところから、
読書体験のはじまっているわたしは、不思議な味の短編集が大好きです。
怖くてもいいし、本格SFもうれしい、もちろんほのぼのだって構いません。
できればちょっと“少し不思議”方面のSFテイストがベストです。
今回読んだ『群青学舎』は、いろんな味わいが詰まった短編集でした。
SFっぽいものもありますし、ものすごくフツーの学園モノみたいな話もある。
さらっと読めてしまいますが、読み終わった後にジワジワと面白くなってきて、
2度、3度と読み返してしまうような作品群でした。
群青学舎 一巻 (ビームコミックス)
入江 亜季
エンターブレイン 2006-08-31
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ちょっと気になったのは、この短編集のテーマは無いのかってこと。
「学校」が舞台の話が多いので、タイトルと共に「学校」がテーマかとも思いましたが、
1作だけ、どう考えても「学校」とは関係ない話が入っているような気がします。
一番好きな短編集は、岡崎二郎さんの『アフター0』シリーズ。
連作短編で『不思議な少年』も好き。
“珠玉の”という修飾語をつけたくなるような、短編集が一杯読みたいものです。
アフター0―著者再編集版 (2) (ビッグコミックスオーサーズ・セレクション)
岡崎 二郎
小学館 2002-07-30
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不思議な少年 6 (6) (モーニングKC)
山下 和美
講談社 2008-02-22
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(メカタ)