講談日本一亭南陵会

5月12日(月)、講談日本一亭南陵会に今月も行ってきました。
今回の番組は、

空板(開演前の前座):旭堂南洛『宇治川の一番渡り』


旭堂南陽『太閤と曽呂利』


旭堂南半球『がんだむ講談〜古今まれなる追撃戦(大気圏突入)』


太平洋『敦盛最期』


旭堂南陵『黒雲お辰』

南陽さんの『太閤と曽呂利』は、落語家の始祖とも言われる、曽呂利新左衛門のお話。曽呂利は豊臣秀吉に御伽衆として仕え、たいへん賢い人物だったそうです。見事なとんちと閃きに笑ってしまいました。

南半球さんのがんだむ講談も今回で3回目。内容はTV版でいうと第5話『大気圏突入』にあたります。ついに舞台の上にはシャア専用ザクガンプラまで登場し、いつも以上に熱演する南半球さん。アムロの「おだてないでください」「やらせるか」などの名台詞も聞けて満足いたしました。
南半球さんは、南陵会とは別に、一年戦争の日付に合わせて「がんだむ講談会」を開催する予定だと枕の中で発表。初回がガンダムが大地に立った9月18日。10月はガルマ・ザビが戦死した日で、11月がオデッサ作戦。12月はソロモン侵攻と、31日の終戦の2回になると仰っておられました。詳細については南陵さんの公式発表を待ちたいと思います。

太平洋さんの『敦盛最期』は創作講談。源平合戦の「一ノ谷の戦い」が舞台です。義経の部隊から先陣を切った熊谷次郎直実・直家父子を主役にし、逆落としや敦盛との一騎打ちのシーンがドラマチックに描かれています。太平洋さんの声には勢いと力強さがあり、緊迫感のある場面ではまさに手に汗を握りました。

南陵師匠が力を入れられている人情もの。今回の『黒雲お辰』も心情話です。お殿さまの大事なお金をすり取られてしまった、正直ものの百姓を女盗賊「黒雲お辰」が助けてやるという、白波ものでもあります。いつもながら、すーっとお話に入っていかれるので聞いていて心地がよいです。最後は大団円を迎え、こちらまで幸せな気分になりました。

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(山科)