高額療養費制度が……


ちょうど第1部が完結した『Odds』

4091513298Odds 8 (8) (ヤングサンデーコミックス)
石渡 治
小学館 2008-05-02

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主人公の辻堂麟太郎は、海外でロードレーサーになることを夢見ていたが、
植物状態となった父親の医療費を稼ぐために、「競輪」選手になる。という物語。


父親の医療費として月に20万円かかるという設定ですが、
日本には高額医療費制度があるので、保健内診療の場合だと
通常で8万円程度、低所得者の場合は月額35400円しか本人負担しなくて済みます。


作品中では何も説明されていませんが、
医療費の本人負担が月額20万円にもなるのは……

1.よほど高度な治療を行っている(保険診療外の治療が多い)
2.事故時に無保険状態だった
3.高額療養費の制度を知らない

自分の想像では上記の3つのどれかなのですが、
主人公の父親の場合は、自動車事故で植物状態になっているので、
想像外の理由があるのかもしれません。


「高額療養費制度がある」といっても、費用が発生してから
支給されるまでには通常4ヶ月かかります。
場合によってはそれ以上になることも。
手続も面倒ですし、払った側が自分で手続しないと返って来ないので
知らなくてソンしている人も多そうです。


4月に家族が入院し、ン十万円の自己負担が発生しました。
現在高額療養制度を利用して、手続中なのですが、
まだ支給はされていません。


病院側などさまざまな手続に時間がかかっており、
いつ支給額が決まるかも、いつ手元に来るかもまったくわからないとか。
まさかとは思いますが、もしかしたら半年とか、1年とかかかるのかもしれません。


たった1ヶ月、ン十万円ですから、
支給が遅れてもとくに困ってはいませんが、
毎月ン十万円ずつ自己負担が発生している状態だとツライですね。


そんな人のために、8割を仮に支給する制度もあるんですけど、
いつ終わるともわからない状態では、かなりツライと思います。


自分で高額療養制度を利用してみてはじめて、
『Odds』の気持ちが少しわかったような…… とか言うと、
辻堂麟太郎に怒られちゃいそうですが。


第1部が終わった『Odds』。次からは番外編が始まるそう。
本編の続きにも期待していますが、
「ヤンサン」から「スピリッツ」などに移籍しなかった組なので、
続きがあるのかどうか、ちょっと心配しています。


辻堂麟太郎の現在の姿、ぜひ見たいものです。
(メカタ)