池田邦彦『カレチ』

「モーニング」で読んで気になっていたコミックを購入。
タイトルは『カレチ』。

カレチ(1) (モーニング KC)

カレチ(1) (モーニング KC)

タイトルだけ見ても全然意味がわかりませんが、
表紙を見ると“鉄”系だと理解できます。


「カレチ」とは、長距離列車に乗務する客扱専務車掌のこと。

乗客のために一生懸命になり過ぎる新米カレチ・荻野の成長を、
昭和の鉄道旅行のノスタルジーたっぷりに描き出す、読み切りシリーズ。
 

舞台は昭和40年代後半。
10年後(昭和50年代後半)のことはよく知っているハズなのに、
想像も付かないほどノスタルジックで、驚くことばかり。
カレチを巡るホロリとする人情物としても面白いですが、
鉄道の世界を垣間見る資料的なマンガとして読むのもオススメ。


きっと、作者と同世代の40代半ばの方なら、
私よりもずっと楽しく読めるハズ。
長く続いて欲しいシリーズになりそうです。


元々“乗り鉄”なところがあるので、鉄道の旅に出たくなります。
今はもう「食堂車」のある列車はほとんどありませんが、
特急列車に乗って、のんびり汽車の旅……
あー、遠くに行きたい!


トーンをあまり使わず、線をたくさん引いて描かれた絵は、
なんとなく『神戸在住』を思い出します。ノスタルジックな話には、
肉筆感たっぷりの絵が似合うのかもしれません。

神戸在住(10) <完> (アフタヌーンKC)

神戸在住(10) <完> (アフタヌーンKC)

(メカタ)