自転車マンガFile008 弱虫ペダル

自転車を主題にしたマンガやスポーツ自転車が登場するマンガを
雑多に紹介しようと勝手に行う企画。

File008は現在連載中の自転車マンガの中で、
「アツさ」という点では一番であろう『弱虫ペダル』

いや、現在連載中のスポーツマンガの中でも1、2を争うほど
アツイんじゃないかとさえ思っている。

弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

内容は……

千葉県立総北高等学校の新入生、小野田坂道。

アニメとゲーム、秋葉原を愛するオタクの坂道。
オタク仲間がいないことを寂しく思っており、
高校に進学したらアニメ・漫画研究部に入ろうと楽しみにしていた。
しかしいざ学校に入ってみると、部員数が少なくて部活は活動休止中。

そんな坂道、実は以前から45キロ以上離れた秋葉原まで、
自転車（ママチャリ）で毎週遊びに行っていたため、
人並みはずれた脚力を持っていたのだ。

中学時代から自転車レーサーとして名を馳せていた今泉俊輔は、
坂道の姿を見て驚愕する。坂道は学校の裏にある激坂を、
ママチャリで、鼻歌まじりに登っていたのだから。

ひょんなことから坂道と今泉は自転車で勝負をすることに！

オタク少年×自転車レースという、新たなジャンルが幕を開ける。

あの『シャカリキ！』が掲載されていた
「週刊少年チャンピオン」で現在も連載中。
今のチャンピオンを背負って立っているんじゃないかと思うほど、表紙率の高い、
そして人気もあるマンガ。

10巻を越えた今では、主人公がオタクという設定を忘れていても、
あまり問題ないような、真面目な自転車レースマンガになっているが、
そんなこと問題ないほど、新しくて面白くて魅力的だと思う。

今まであまり書けていなかった「自転車レース」に正面から取り組み、
真剣に描こうとしている点が、非常に好感を持てる。

自転車レースには独特のルールがたくさんある。
個人種目である以上にチーム競技であり、
一口では説明できない、明記されたルールと暗黙の了解がある。

それらを一生懸命、初心者にもわかりやすい形で組み込みながら、
しかも面白いマンガになっているなんて！　すごいのひと言。

自分の住んでいる京都伏見の高校が、
妖怪みたいな見た目と、卑怯で狡猾な性格を持つ、
完全悪役キャラクタになっているのは、地味に凹むが。
（山科）