歴史番組のようにガンダムを語る

機動戦士ガンダム」の30周年が終わっても、
ガンダム関連のマンガは続々出続けている。

さまざまなアプローチがあるが、
最近はジャーナリスティックな切り口も増えた。

ただのアニメとしてのガンダムではなく、
一年戦争から続く、ガンダム世界の出来事を
実際に起こった史実のようにとらえて、
いろいろな切り口で見せていく手法だ。

機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー (角川コミックス・エース 83-10)

機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー (角川コミックス・エース 83-10)

機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー』は、
一年戦争のさまざまな関係者が、
自分の知る範囲のことや実際に見たことを、
テレビカメラの前でインタビューに答える…
という、ドキュメンタリー番組のような構造になっている。

証言者が知っている/体験したことのみなので、
極めて断片的なシーンだけが描かれるが、それがリアリティを生んでいる。
もしも一年戦争が起こっていたなら
きっとアニメで描かれた裏で、起こっていたであろう事柄や、
歴史の裏側を生々しい証言で切り取って見せてくれる。

まるで、CSの「ヒストリーチャンネル」の番組のようで、
こんなふうにガンダムが語れるのかと、感心してしまう。


ガンダム界隈。
まだまだ面白い作品が生まれ続けているので、
今後もコマメにチェックしたい。
(山科)