歴史番組のようにガンダムを語る
「機動戦士ガンダム」の30周年が終わっても、
ガンダム関連のマンガは続々出続けている。
さまざまなアプローチがあるが、
最近はジャーナリスティックな切り口も増えた。
ただのアニメとしてのガンダムではなく、
一年戦争から続く、ガンダム世界の出来事を
実際に起こった史実のようにとらえて、
いろいろな切り口で見せていく手法だ。
機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー (角川コミックス・エース 83-10)
- 作者: Ark Performance,サンライズ
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/12/25
- メディア: コミック
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一年戦争のさまざまな関係者が、
自分の知る範囲のことや実際に見たことを、
テレビカメラの前でインタビューに答える…
という、ドキュメンタリー番組のような構造になっている。
証言者が知っている/体験したことのみなので、
極めて断片的なシーンだけが描かれるが、それがリアリティを生んでいる。
もしも一年戦争が起こっていたなら
きっとアニメで描かれた裏で、起こっていたであろう事柄や、
歴史の裏側を生々しい証言で切り取って見せてくれる。
まるで、CSの「ヒストリーチャンネル」の番組のようで、
こんなふうにガンダムが語れるのかと、感心してしまう。
ガンダム界隈。
まだまだ面白い作品が生まれ続けているので、
今後もコマメにチェックしたい。
(山科)