鳥類学者のファンタジア

奥泉光さんの小説を、望月玲子さんがコミカライズした『鳥類学者のファンタジア』。

鳥類学者のファンタジア(上) (KCデラックス)

鳥類学者のファンタジア(上) (KCデラックス)

鳥類学者のファンタジア(下) (KCデラックス)

鳥類学者のファンタジア(下) (KCデラックス)

小説が本当に好きなので、ぶち壊しだったら怖いなぁと、
買っていたものの、なかなか読めずにいましたが、ついに読むことに。


内容はAmazonから。

「フォギー」ことジャズ・ピアニストの池永希梨子は演奏中に不思議な感覚にとらわれた。
柱の陰に誰かいる…。それが、時空を超える大冒険旅行の始まりだった。


謎の音階が引き起こす超常現象に導かれ、フォギーはナチス支配下
1944年のドイツへとタイムスリップしてしまう―。
めくるめく物語とジャズの魅力に満ちた、ファンタジー巨編。

すると…… 思っていた以上に素晴らしい。
マンガが上下2冊なので、心配していましたが、
文字で読むよりも、絵にした方がはるかに良くわかる部分も多く、
理解が助けられて、不思議な世界観を美しいイメージでインプットできました。


望月玲子さんの絵と、時代背景、作品の雰囲気もしっくりきていましたし、
これは、まずはマンガで読む方がいいのかもしれません。
その後できれば小説版も読んで欲しいですが。


読むに当たっては、何も知識がなくてもいいんですけど、
本当は、フィボナッチ数列などの数学の知識、
第2次世界大戦時のドイツの知識、オカルトや精神世界の話、
ピアノ(ジャズも、クラシックも)の知識もあると、より楽しめると思います。


と、書く自分にはほとんどどの知識もありません。
タイムスリップの結果辿る、不思議なセカイに耽溺していただけ。


フィボナッチ数列は『数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜』などを
読むと、よくわかるのだとか。

数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜

数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜


最初に出た年に読んだんですが、その年のベストワンに近い名作でした。
文庫版でもいいんですが、表紙がカッコイイので、通常版がオススメ。

鳥類学者のファンタジア

鳥類学者のファンタジア

鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)

鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)

(メカタ)