もっともっと人気が出て欲しい『ツマヌダ格闘街』
- 作者: 上山道郎
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2011/01/11
- メディア: コミック
- 購入: 4人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
もっともっと読まれて欲しいマンガ
上山道郎氏の『ツマヌダ格闘街』。
ストリートファイトが地域振興策として制度化された街・妻沼田市。
イラストレーターを目指す八重樫ミツルは、
格安物件を探して訪れた妻沼田市で、謎のスーパーメイドのドラエと出会う。
ひょんなことからストリートファイトをするはめになった
格闘技初心者のミツルは、ドラエのアドバイスを受けて見事初戦に勝利。
献身的に仕えるドラエの力を借りながら、格闘家として成長していく。
ストーリーも面白いのだが、
とにかく爽やかで読んでいて心地いいのが素晴らしい。
格闘家を志すものの心構えのようなものが
マンガの中で何度も説かれているのだが、
非常にすがすがしく、ドロドロした部分がない。
基本的に悪人が出てこないのも珍しい。
悪の組織と戦うのではなく、
ストリートファイトというスポーツ(?)を通じて
アツイ魂を交換し合い、友情や尊敬を深めていく。
もうひとつ、端々に挟まれる格闘ウンチクというか、
体の使い方に関するアレコレが面白い。
格闘技のマンガなのに、
・肩こり解消法
・速く走る方法
・重い荷物をラクに持ち上げるには
などの豆知識まで身に着く。
もうひとつ、とても重要なのは元ネタ探し。
メイドさんの名前は「ドラエ・タチバナ=ドリャーエフ」
これはドラえもん。
主人公の妹「八重樫 ラミィ」はドラミちゃん。
「ジロー・王」は『おばけのQ太郎』のQちゃんの弟、O次郎
「御名本柚香」は『ドラえもん』のしずちゃんこと、源静香
「カイン・ブルツ・トゥーラッド」は『怪物くん』の主人公、怪物くん
などなど、多くの登場人物の名前が
藤子不二夫氏作品の登場人物から
つけられているのだ。
新キャラが登場するたびに、このキャラは…… と、
元ネタ探しをするのも楽しみのひとつ。
連載が続くうちに、どんどんマイナなマンガが
モデルになってきているので、元ネタを探すのも大変。
『ブラック商会変奇郎』とか『ミスドラキュラ』とか…
かなりマニアックなタイトルも…。
(山科)